よくある質問

2017/05/25

臨床美術は、アートセラピーとは違うものですか?

一般的に「アートセラピー」とは、描かれた絵などから心理状態を分析する、コミュニケーションを行うなど心理療法のアートセラピーを思い浮かべる方が多いようですが、これらは心理学的アプローチといえます。
臨床美術は、医師らとチームを組んだ美術家からのアプローチであることが大きな特徴です。

特徴1
感性を刺激する独自の働きかけを行うことで脳を活性化させ心の解放、意欲の向上、感性の目覚めといった効果につなげていきます。

特徴2
美術に対し苦手意識を持っている人であっても、いつの間にか自然に自己表現ができる工夫を随所に凝らしたオリジナルのアートプログラムを用います。さらに、制作のプロローグにあたる「導入」の時間では、五感をフル活用してモチーフ(描く対象)を感じてもらう、思い出を語り合うなど、それぞれの制作にとって最も効果的な方法で参加者から思いやイメージ、そして表現したい気持ち=創作意欲を引き出します。

特徴3
本格的なアート性を有する独自のプログラムメソッドにより、制作する喜びや達成感を得ることができると同時に、各々の個性が発揮される表現が可能になります。

特徴4
完成した作品は、分析に用いることはありません。『鑑賞会』の時間を設けてそれぞれの作品の素晴らしいところを具体的に作者に伝えます。その繰り返しが意欲や自己肯定感の向上につながります。