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お知らせ

2019/03/01

協会からのお知らせ

臨床美術がエビデンス認定されました。

臨床美術が臨床美術療法として日本認知症予防学会よりエビデンスの認定を受けることが出来ました。

<審査結果>

グレードC:臨床美術療法は、認知症患者の知的機能を改善する可能性が有る。
グレードB:臨床美術療法は、認知症患者の情動障害(BPSD)の改善効果が認められる。

<以下判定根拠>
・芸術療法(art therapy)は芸術手段を用いて心を表現させることにより精神疾患を治療する精神療法である。絵画や造形活動が中心であるが、音楽や舞踊、演劇なども実施されることがある。この芸術療法の一種である臨床美術(clinical art)療法は、絵やオブジェなどの作品を楽しみながら制作することで脳を活性化させ、精神疾患に加えて、一般高齢者の健康増進や認知症の予防治療、一般社会でのストレス軽減、児童生徒の情操教育等にも効果が期待されている。
 本申請の臨床美術療法は集団で行うもので、先ず参加者の挨拶や握手に始まり、歌や体操で心理的好環境を準備した上で、例えばリンゴ描画の場合は実物リンゴを持たせて触感や匂い刺激を与えた上で試食も実施し、最後まで輪郭を描かせずに色彩や描画法を本人に工夫させて次第にリンゴ描写を完成させ、最後に参加者同士で鑑賞会を実施するなど描画準備段階から、完成、終了後まで一連のステップを総合的に活用することにより、参加者が成功体験を獲得でき自尊心を取り戻すことが出来るように工夫されている。